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『選ばれし者:神との契約、そして新しい契約』

前略、パウロ愛兄(62)2017.3.8

 

『選ばれし者:神との契約、そして新しい契約』

 

ローマ人への手紙3:2

「それは、あらゆる点から見て、大いにあります。第一に、彼らは神のいろいろいろなおことばをゆだねられています。」

 

前略、パウロ愛兄

 

兄は、1節のところで「ユダヤ人のすぐれたところは、いったい何ですか」という問いに対して、自問自答的に2節で応えられています。それは、「神が賜ったいろいろなおことば」です。この「おことば」とは「神との契約・約束」のことですね。主だった契約を記してみます。

 

神様との契約は、ノアの時代からあります。ノアと契約をむずび、ノアの家族を救い、いえ人類が滅びるかどうかをノアの家族に契約として託しました。「わたしは、あなたと契約を結ぼう。あなたは、あなたの息子たち、あなたの妻、それにあなたの息子たちの妻といっしょに箱舟にはいりなさい。」(創世記6:18)神と共に歩んだノアを再創造の起点とされました。

 

神はアブラハムとは、「わたしは全能の神である。あなたはわたしの前を歩み、全き者であれ。わたしは、わたしの契約を、わたしとあなたとの間に立てる。わたしは、あなたをおびただしくふやそう。」(17:1-2)と言って子孫繁栄を約束されました。

 

神はモーセに対して、アブラハムからの契約に条件文を付け加え、イスラエルの運命をかけた重要な契約とされました。「今、もしあなたがたが、まことにわたしの声に聞き従い、わたしの契約を守るなら、あなたがたはすべての国々の民の中にあって、わたしの宝となる。全世界はわたしのものであるから。」(出エジプト19:5)

 

このように、ユダヤ民族は神との契約に基づき、律法を守るようになったのですが、イエス様が新しい契約をもってこの世にお下りくださった時には、イエス様を否定し拒否してしまいました。イエス様ご自身が新しい契約であり救いです。それは、イエス様が最後の晩餐の時(の聖餐時)に明らかにされます。「これはあなたがたのために与える、わたしのからだです。わたしを覚えてこれを行ないなさい。、、、この杯は、あなたがたのために流されるわたしの血による新しい契約です。」(ルカ22:19-20)

 

私たちはなんと幸せな者でしょう。旧約時代に行われた神様との約束は、イエス様によって新しくされ、その救い主イエス様を信じることによって、私たちも救いにあずかることができるようになったのです。いわば、救いの約束はイエス様によって更新されたのです。

そして、イエス様による新しい契約の対象は、ユダヤ民族だけではなく全世界の人々なのです。私たちはこの恩恵に感謝し、主の御名を褒めたたえる者とされなければいけません。

 

パウロ兄は、そのことを次のように表現されていますね。「神に感謝すべきことには、あなたがたは、もとは罪の奴隷でしたが、伝えられた教えの基準に心から服従し、罪から解放されて、義の奴隷となったのです。」(ローマ6:17-18) 喜んで主に仕え服従する者とさせていただきましょう。

 

パウロ兄、今夜の学びもありがとうございました。感謝いたします。

 

草々