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メッセージ主題:『キリストのかおり』

ぶどうの木キリスト教会

礼拝シリーズ主題:『コリント人への手紙 第二』

2019時年11月17日

礼拝前祈祷:9:45 「主をほめる、主を讃える、静まりの」祈り

礼拝:10:00

賛美: 新聖歌398「新しき地に」

使徒信条: 新聖歌p.826

賛美: 今月のワーシップソング 「御腕に抱いて」

交読: 交読文35:詩篇 第110篇:新聖歌p.908

十戒:末ページに記載

祈り: 「神様からのメッセージを待ち望む」祈り

賛美: 新聖歌254「心にあるこの安きを」

聖書拝読:コリント人への手紙第二2章14-17節(新改訳聖書)

中心聖句:

「しかし、神に感謝します。神はいつでも、私たちを導いてキリストによる勝利の行列に加え、至る所で私たちを通して、キリストを知る知識のかおりを放ってくださいます。私たちは、救われる人々の中でも、滅びる人々の中でも、神の前にかぐわしいキリストのかおりなのです。ある人たちにとっては、死から出て死に至らせるかおりであり、ある人たちにとっては、いのちから出ていのちに至らせるかおりです。このような務めにふさわしい者は、いったいだれでしょう。」(14-16)

メッセージ主題:『キリストのかおり』

おはようございます、そしてお帰りなさい。

できるだけ、主の言葉に耳を傾け、聞きながら黙想してみてください。「聞く」ということを大切にしてみましょう。

先週は、『望みと祈りと恵みと感謝』と題しまして、主から恵みと導きを受けました。

コリント第二第1章は、「苦難と感謝」および「コリント訪問の延期」が記されています。苦難の中にも神の慰めがあり、その慰めがほかの人々へのとりなしの祈りとなり、その人々の慰めとなる。なぜなら、私たちの苦難と慰めは、キリストがすでに経験され、苦難を克服されておられるからであります。キリストを信じる者には、キリストの苦難とその克服の勝利が現われ、その人たちが祈る相手にも同じように現われます。そして、祈る者も祈られる者も全員が神に感謝をささげることになるとパウロは述べています。先週は、この前半の「苦難と感謝」のところから、とりなしの祈りへの神の導きを学ばせていただきました。

今朝は、『キリストのかおり』と題しまして、主の御声に耳を傾けさせていただきます。

コリント第二第2章は、4つの要素からなっています。①パウロがコリント教会に送った「涙の手紙」(この手紙は発見されていません)のこと、②パウロを非難していた人を赦すように信徒に勧めること、③「涙の手紙」を携えてコリントに向かったテトスと連絡がつかず、マケドニアに向けて出発したこと、④キリストの福音を香水になぞらえたことであります。今朝は、その中の4つ目の「キリストを知るという知識の香り」のことについて、神様から導いていただきます。

短くお祈りいたします。(祈り)

パウロは、救いの道をたどる者の勝利の行進と、滅びの道をたどる者の死の行進というイメージをここで描き出しています。どちらの行列にも、一つの香りがあり、その香りとはキリストのかおりであると唱えます。そのかおりは、神の前にかぐわしい香りだと言うのです。

救いの道をたどる者にとっては、キリストのかぐわしい香りは、「いのちからいのちに至らせる」いきいきと活力を与える香りであり、滅びの道をたどる者にとっては、「死から死に至らせる」不吉で処刑を思わせる香りなのです。

「いのちからいのちに至らせる」いきいきと活力を与える香りとは、キリストを知る知識のかおりです。キリストを知る知識のかおりは、すでにキリストを信じている者から発せられています。しかし、「死から死に至らせる」不吉で処刑を思わせる香りは、キリストを曲解しまたは否定している者から発せられています。

ここで注意しないといけないことは、このメッセージは教会に向かって発せられているということです。つまり、キリストを曲解しまたは否定している人が、教会内にいるということです。事実、悔い改めをしないといけない教会員がたくさんいて、そのことがパウロやコリント教会を悲しませ苦しませていました。この不吉で処刑を思わせる香りは、その悔い改めをしない教会員から発せられているというのです。教会外の人のことではありません。教会には、一つのキリストの福音という香りがあって、その香りが、命に導くか、死に導くかというのは、教会員ひとりひとりがキリストをどのように信じているかによるのです。

当時、聖書といえば、現代の旧約聖書であり、その聖書も今のように手軽に手に入るものではありませんでしたし、閲覧するのも一苦労であったはずです。それだけ、貴重なものでした。ですから、当時の教会や家庭集会では、礼拝はリーダーや巡回牧師から、口頭で聴くだけでした。ましてや、新約聖書にいたっては、まだ何もない状態でした。使徒たちや長老のような人たちからイエス様の福音を聞くしかなかったのです。福音書や手紙が現われだしたのは、イエス様復活後20年近くたってからのことです。実際にイエス様を知らない人々が増えて来て、イエス様の教えがぼやけてくることを危惧し、危機感を覚えてのことでしょう。

事実、パウロはさまざまな教会に向けて、イエス様の死からの復活を、ことあるごとに宣べ強調しています。イエス様の復活を信じないでイエス様を信じても無意味ですし、イエス様の教えを律法主義的に従うことも、イエス様の福音を無にすることだからです。まさしく、パウロは、コリント人への第一の手紙1章18節でのべた言葉「十字架のことばは、滅びに至る人々には愚かであっても、救いを受ける私たちには、神の力です。」これと全く同じことを、ここでは「キリストのかおり」として表現されています。

しかしながら、「十字架のことば」つまり、イエス様の福音や教えでありますが、「キリストのかおり」と表現された時点で、イエス様の福音や教えそのものだけではなく、信仰者の姿勢や態度まで含まれる広がりをもっています。もちろん、パウロは、「キリストを知る知識のかおり」と述べていますから、イエス様の福音や教えをきちんと理解することが第一です。しかし、この「キリストのかおり」という表現には、その「イエス様の福音や教えの知識」を、自分の中に取り込んで、消化して、はじめて「救いのかおり」を放つことができる、そのような含みも感じさせるのであります。

では、私たちはどうでしょう。「十字架のことば、御言葉は力です」これを否定するキリスト者はいらっしゃらないでしょう。御言葉から力を得ている私たちは、じっさいに「キリストのかおり、救いのかおり」を放っているのでしょうか。もちろん、御言葉を伝えるという直接的な伝道方法も大切です。最終的には、御言葉を伝えないと、イエス様の福音を正しく伝えないと相手の「救い」には至りません。しかし、「かおり」という以上、その香りを放つ福音自体に、相手の興味や心を引き付けるための「かおり」そのものがなくてはなりません。私たちが放つことのできる「キリストのかおり」とはどんなものでしょう。活き活きと生きている姿、主を喜ぶ姿でもあるでしょう。また、御霊の実とよばれるものも「キリストのかおり」となりえます。たとえば、ガラテヤ5章22-23節には「御霊の実は、愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠実、柔和、自制」とあります。パウロは続けます、「キリスト・イエスにつく者は、自分の肉を、さまざまの情欲や欲望とともに、十字架につけてしまったのです。もし私たちが御霊によって生きるのなら、御霊に導かれて、進もうではありませんか。」 御言葉がいのちのパンであるなら、そのパンを私たちの中で消化してくださるのが御霊である聖霊様なのかもしれません。

では、私たちは、その「キリストのかおり」を放ち、イエス様を証ししているでしょうか。イエス様をいまだ知らない方々に、イエス様に興味をもっていただき、共に救いにあずかるために、御霊の実を実らせ、香りを放っているでしょうか。

天国長屋の八さん、熊さん、あなたたちはいかがですか。

――――――――――

八: 香りねぇ。俺は慣れているから分かんねぇけど、魚屋だから、魚くせぇんじゃないかな。

熊: 八、何も体臭のことを言ってんじゃねぇぞ。

八: 分かってらぁな。でもよ、女の人が、通り過ぎるときに、うっすらいい香りがするっていうのもいいやな。風呂上がりの石鹸の匂いっていうのもいいしな。パウロのだんなの「キリストのかおり」っていうネーミング、最高じゃあねぇか。こう、人を引き寄せるのにはよ。

熊: 確かにな。人間だけじゃなくて、いや、人間よりも動物や昆虫も匂いや香りっていうのには敏感だ。ペンギンなんて、自分の子供を匂いで判断して、おっぱいあげるそうだぜ。だから、他の子供には、匂いが違うからおっぱいあげない。

八: けどよ、匂いに敏感なイヌは、他の仔犬にもおっぱいあげることもあるらしいし、この前なんざ、子猫がイヌのお母さんに、他の仔犬たちといっしょに育てられている写真をみたよ。

熊: 犬の方が、愛情というものが深いのかもしれねぇな。まあ、体の匂いはいいとして、「キリストのかおり」だよ。俺は今は、「主を喜ぶ」ということを、いつも心に置いている。

八: 熊の「主を喜ぶ」ってどういうこったい。

熊: 「イエス様にいつも感謝している、何事にも『ありがとう』って言っている」ってことだ。

八: なるほどね、御霊の実の「喜ぶ」というのは、熊にとっちゃぁ「キリストのかおり」ってわけか。

熊: イエス・キリストを知っていても知らなくても、「何かに感謝する」ことはできる。だから「主に感謝する」のと「他の人に感謝する」のとではどうちがうんだいと言われると困るんだけどな。例えば、食事の前には、「いただきます」だろ、終わったら「ごちそうさまでした」じゃねぇか。

八: そうさな。誰に対して言っているのかあいまいだけど、「いただきます」「ごちそうさま」ってみんな言っているよな。

熊: だけど、俺たちは、「神様、イエス様、いただきます、ごちそうさまでした」って言うじゃねぇか。感謝の気持ちを全部、神様・イエス様にささげるんだ。違いはそこなんだよ。誰に感謝しているか、ってことだ。それに、俺はどんなことにでも感謝しようとしているぜ。

八: それが、嫌なことでもか。例えば、事がうまくいかなかったときでもか。

熊: その努力はしているぜ。例えば、走ったけど、電車に乗りそこなった。「チェッ」とも思うよ。けど、それには何か神様のご計画があるに違いない、だから感謝なんだ。「神様、ありがとうございます」なんだよ。

八: 俺、この前、財布おとしちまったんだけど、それでも「感謝かい」。

熊: もちろん、戻ってきますようにって祈るさ。そして、戻ってきたら戻ってきたで感謝だし、戻らなかったら戻らなかったで、誰かの必要が満たされたと信じて、感謝なんだ。また、失った物は、必要とあらば、神様があたえてくださるさ。「畜生!」と思うより、「ありがとうございます」って言った方が、気持ちが楽になるてぇもんだ。そして嫌なことは忘れさせてくださる。ぶつぶつつぶやいていたら、いつまでも悔しいままだ。

八: たしかに。嫌なことをは忘れるに越した方がいい。

熊: なんにでも「ありがとう」って言ってると「ニコニコ」していることが多くなっているそうさ。この前、おトラばあさんが、言ってた、「最近、熊さん、楽しそうだね。」俺にとっちゃあ、一番の誉め言葉だ。また、「神様、ありがとうございます」って感謝したよ。

八: この前、横丁のご隠居が言ってたよ。イエス様の信仰に入り、信仰にとどまる一番簡単な方法は、小さなことから大きなことまで、なんにでも、イエス様に「ありがとうございます」って言うことだって。俺も、熊さんのように、「主を喜ぶ」ことを、「主に感謝する」ことを「キリストのかおり」にさせてもらおうかね。

――――――――――

八さん、熊さん、「主を喜ぶ」ですか、いいですね。「ありがとう」って簡単そうでなかなか言えない言葉かもしれませんが、勇気を出して言い慣れると、神様は本当に喜ばれるでしょう。

私たちは、キリストの十字架を信じ、そして復活も信じています。聖霊様によって、大いに、御霊の実を実らせ、「キリストのかおり」を放つ者とされ、またキリストを証しする者とさせていただきましょう。

ただいまより3分間、黙想をいたします。まず、創造の神、主の御名をあがめ、「天のお父さま、アバ、父」と呼べる幸いに感謝いたしましょう。今朝の「キリストのかおり」という神様からのメッセージで、学ばれたこと、また導かれたことをもう一度振り返ってみてください。主を喜ぶということ、主に感謝をささげるということは、主に栄光をお返ししているのと同じです。どうか、「キリストのかおり」を放つ者として、間接的に、直接的に、キリストを証ししていきましょう。

黙想の前に、ヨハネの福音書15章8節のイエス様のお言葉をお読みいたします。

「あなたがたが多くの実を結び、わたしの弟子となることによって、わたしの父は栄光をお受けになるのです。」

(3分間黙想)In Moments Like These

お祈りいたします。愛する天のお父さま、今朝の導きを感謝いたします。今朝は「キリストのかおり」と題しまして、あなた様からメッセージをいただきました。まず、どんなことがあっても、主を信じ信頼して、主に感謝をささげる、主に「ありがとうございます」と言える者に、「主を喜ぶ」者へと変えてください。「キリストのかおり」を放ち、イエス様の福音を喜んで伝える「主の証し人」とさせてください。

この祈りを、主イエス・キリスト様の御名により、今朝の導きに感謝しつつ、皆さまのお祈りと合わせまして、御前におささげいたします。アーメン。

賛美:新聖歌316「御言葉なる」(献金の時)

献金の祈り

「主の祈り」(新聖歌p826)

頌栄:新聖歌63「父御子御霊の」

祝祷:民数記6:24-26、2コリント13:13、エペソ3:14-21

アーメン四唱:新聖歌59.7

黙想時の歌

In Moments Like These

https://www.youtube.com/watch?v=nVx0YmYPNYk

今月のワーシップソング「御腕に抱いて」♬

いま主よ わたしの心に触れて  あたなの御腕に 抱いてください 

いま主よ わたしの心に触れて  あたなの御腕に 抱いてください 

すべてのつかれた人よ、おもに悩み負う人よ 

イエスのまえに出て行こう、すべてをいま手ばなそう

あなたの愛に飛び込みます。かならず受け止めてくれるから

あなたの腕に飛び込みます。かならず受け止めてくれるから 

https://www.youtube.com/watch?v=PFCXR9XRwlg

 

●十戒

あなたには、わたしのほかに、ほかの神々があってはならない。

あなたは、自分のために、偶像を造ってはならない。それらを拝んではならない。それらに仕えてはならない。

あなたは、あなたの神、主の御名を、みだりに唱えてはならない。

安息日を覚えて、これを聖なる日とせよ。

あなたの父と母を敬え。

殺してはならない。

姦淫してはならない。

盗んではならない。

あなたの隣人に対し、偽りの証言をしてはならない。

あなたの隣人の家を欲しがってはならない。