メッセージ:「新しい契約の仲介者」

大阪エリム・キリスト教会

木曜日早天祈祷会(午前6時半~7時半)

12月17日

担当:若竹孝行

メッセージ:「新しい契約の仲介者」

今朝の聖書通読箇所:ヘブル人への手紙7章〜9章

9章を交読。(新改訳2017)

中心聖句:9:15

「キリストは新しい契約の仲介者です。それは、初めの契約のときの違反から贖い出すための死が実現して、召された者たちが、約束された永遠の資産を受け継ぐためです。」

旧約聖書は、創造の神との初めの契約の書です。創世記には次のように記されています。

私たち人類の父祖であるアダムとその妻エバが神に対して罪を犯し、禁じられている知恵の木の実を食べ、自分たちが裸であることに気づきました。目が開いたとも考えられますが、実は、神の庇護によって裸であるという意識が分らないようになっていた、神に守られていた霊的な状態だったのですが、禁じられていた知恵の木の実を食べ、神との約束を破り、神の庇護が解けた状態、神の守りがなくなった霊的な裸の状態となったことをアダムとエバはさとって、隠れました。

エデンの園を追放される時、神は二人を憐れみ、動物の皮を授けました。身を守るため、霊性を守るためのものでした。それは、人間の罪が罪のない動物の血潮によって、彼らの命によって、一時的に清められることを授けたのであります。つまり、アダムとエバはこれからも罪を犯すことを前提とした神の贖罪の配慮でありました。

そして、モーセの時代に、神は律法、つまり罪に対する犠牲の制度を人々に与えました。神は、律法の根底にある「神を誠心誠意愛し、隣人を自分自身のように愛する」ことを守るようにと授けたのです。それが神の約束でした。しかし、人々は、その精神・心を無視して、表面的な規則さえ守ればいいと都合よく解釈してしまい、神の律法を骨抜きにしてしまいました。心を伴わない律法は、守ろうとしても、守り切れないものとなってしまい、人類は罪の意識で押しつぶされそうになっていきました。

そこで、神は御子イエス・キリストをこの世にお送りくださり、一回限りの清めの動物の血にかわって、聖なるキリストがただ一度すべての罪のために死なれたことによって、犠牲の制度である律法は永久に不必要になったのです。御子イエス・キリストは、十字架の死から三日目に死を克服してよみがえりました。キリストは永遠のいのちを持つわけですから、イエスの犠牲の死は、一度で、永遠の効力を持ちます。イエス・キリストが永遠のいのちを持つということは、過去・現在・未来において、私たちの罪はすでに赦されているということになります。

古い犠牲の制度である律法は、イエス・キリストの贖いによって、無効となった、もしくは、完成されたとも考えられ、イエス・キリストご自身が新しい契約となりました。つまり、イエス・キリストを信じるだけで、その人の過去・現在・未来の罪が赦されることになったのです。アーメン!それだけではなく、イエス・キリストを信じた時点で、聖霊様が私たちの心におくだりくださって、私たちを、罪を犯しにくい性質へと、日々新しくしてくださるのです。その上、イエス・キリストを信じる私たちに、神は、永遠のいのちの希望を与えてくださいます。つまり、罪を犯す前のアダムとエバの姿に、私たちを戻そうとされるのです。

これが、神の愛です。追放したアダムとエバの子孫たちを、神はどうにかして救おうと、心の律法を与えました。しかし、それは単なる犠牲の制度となり、力を失い、永遠のいのちを得ることができませんでした。そこで、神は、私たちと同じ肉体を持ち、私たちと同じ痛みや悲しみを感じる人として、しかし神の霊によって生まれ、罪のない人間として、この世に生まれ、私たちの罪のゆえに、自らのいのちをささげられました。そして三日目に死を克服してよみがえりました。イエス・キリストを信じれば、永遠のいのちを得ることができるという約束を、神は私たちに最終手段として与えられました。神と人間との和解を成立させる仲介者として、イエス・キリストは存在します。イエス・キリストを通してでしか、神との和解は成立しません。また神を知ることも、神に近づくことも、神を「天のお父さま、アバ父」と呼べることもできないのです。神が御子イエス様を新しい契約のカギとしてたてられたのです。御子イエス様というカギをもって、天の御国の扉を開けさせていただきましょう。

来週の今日はクリスマス・イヴ。イエス様のご降誕をお祝いするクリスマスです。

どうか、あなたの心の中に、イエス様を生まれさせてください。 または、あなたの心の中に、イエス様を復活させてください。日々の生活の中で、救い主なるイエス様を覚え、天にある御国の平安と喜びに、今この世で味わえるようにしていただきましょう。

お祈りいたします。

主のいのり