メッセージ:「平安ゆえの成長」

大阪エリム・キリスト教会

木曜日早天祈祷会(午前6時半~7時半)

4月8日

担当:若竹孝行

メッセージ:「平安ゆえの成長」(10分間メッセージ)

今朝の聖書通読箇所:1列王記4章〜6章

5章を交読。(新改訳2017)

中心聖句:5:4

「しかし今や、私の神、主は、周囲の者から私を守って安息を与えてくださり、敵対する者もなくわざわいを起こす者もありません。」

おはようございます。そして、お帰りなさい。

第5章は、神殿建築の準備が始められたことが記されています。ソロモンは5節で次のように語っています。「今私は、私の神、主の御名のために神殿を建てようと思っています。主が私の父ダビデに、『わたしがあなたの代わりに王座に就かせるあなたの子、彼がわたしの名のために家を建てる』と言われたとおりです。」

ソロモンは、父ダビデ王と常に友情を保っていたツロの王ヒラムに、神殿をたてるために、レバノンから杉を切り出す許可とその切り出しに必要な技術をもった家来を貸していただきたいと願い、ヒラム王は、そのソロモンの申し出を快く受け入れました。そして、18節には、ソロモンとヒラムの建築者たちが協力し、ゲバル人たちが石を切り、神殿に必要な木材と石材を準備したとあります。

ソロモンの神殿建設は、まわりの民族との平和の内に、まわりの協力によって成り遂げられました。つまり、ダビデが作った平和によって、この壮大な神殿建設という偉業は成功へと導かれました。

私たちは、ここから何を学ぶべきでしょうか。私は、平和こそが、偉業を成し遂げる秘訣ではないかと思えるのです。もちろん、私の言う平和とは、神の平安であります。

イエス様は、その神の平安をお持ちでした。

イエス様とその弟子たちが舟に乗っていた時に、激しい突風が起こって波が舟の中にまで入り、舟は水でいっぱいになり、舟が沈みそうになりました。船尾で枕をして眠っておられたイエス様は、弟子たちに起こされ、なんとかしてくださいと迫ります。そこでイエス様は、起き上がって風を𠮟りつけ、湖に向かって「黙れ、静まれ」と命令し、風は止み、すっかり凪になりました。(マルコ4章)イエス様は、嵐のなかでも、冷静を失いませんでした。

また、イエス様は「夜明けが近づいたころ、湖の上を歩いて弟子たちのところに来られた」(マタイ14:25)とあります。イエス様はまったくの平安の内にあり、湖の上をあるくという、一般的には考えられないことを、普通に、普段の道をあるいているのと変わらない感じで歩いてこられました。これも、神の平安のなせるわざであります。

また、イエス様は、イエス様の平安をわたしたちの心に残せます。ヨハネの福音書14章27節「わたしはあなたがたに平安を残します。わたしの平安を与えます。わたしは、世が与えるのとおなじようには与えません。」

私たちは、イエス様の平安を心に受けています。私たちは、その平安を聖霊様とも呼びます。

また、詩篇も46篇で、「やめよ。知れ。わたしこそ神」という聖句があります。口語訳では「静まって、わたしこそ、神であることを知れ。」となります。世の事柄で心を騒がせず、心を落ち着かせ、神を求める時、神が常にご臨在くださることを確信できるのです。

同じ詩篇で94篇12節13節は、次の通りです。「なんと幸いなことでしょう。主よ、あなたに戒められ、あなたのみおしえを教えられる人は。わざわいの日に、あなたはその人に平和を与えられます。しかし、悪しき者のためには、穴が掘られます。」主の教えを教えられる人、つまり主の教えを守る人は、苦難を乗り越える方法が与えられるということです。その方法とは心に主の平安を保つ事であるとその詩篇は述べています。

また、イエス様は、ヨハネの福音書13章36節で「わたしが行くところに、あなたは今ついてくることができません。しかし後にはついて来ます。」と述べたことについて、弟子たちには動揺が広がりました。しかし、その動揺に対して、イエス様は14章1節~3節で次のようにおっしゃいました。「あなたがたは心を騒がせてはなりません。神を信じ、またわたしを信じなさい。わたしの父の家には住む所がたくさんあります。そうでなかったら、あなたがたのために場所を用意しに行く、と言ったでしょうか。わたしが行って、あなたがたに場所を用意したら、また来て、あなたがたをわたしのもとに迎えます。わたしがいるところに、あなたがたもいるようにするためです。」神様を信じ、イエス様を信じることで、平安が得られます。また、イエス様が死を克服し復活され、天に上るのは、私たちの居場所をつくられるため、であることを知ることで、平安の上に希望が与えられたのであります。

ソロモンは父ダビデによって築き上げられた平和の上に、神殿を建築し、建築が主の栄光を現し、当時の人々に希望を与えました。イエス様は、イエス様を信じる私たちに、主の平安である聖霊様をお与えくださり、主の復活により、天での永遠のいのちの希望を造られました。私たちの内にお住まいくださる聖霊様は、苦難を乗り越える方法としてのイエス様のおしえを思い出させるように働きます。イエス様のお与えくださる平安は、私たちの信仰を成長させてくださいます。主の平安は、時として、病をいやし、奇蹟を起こすこともあるでしょう、しかし、それ以上に天の御国での永遠のいのちの希望を私たちに与えてくださるのです。それは、主の恵みであり憐みでありますが、私はそれを、主の平安が私たちの信仰を成長させてくださったのだと感謝せざるをえないのであります。

お祈りいたします。

主のいのり